1960年代後半のサンフランシスコで後の《ニューエイジャー》の先駆となる生活を始めていた“Iasos”（ヤソス）が、その主張を音に表明したのが本作「Inter-Dimensional Music」だ！本作はニューエイジャーの作ったニューエイジャーのための音楽、すなわち真の意味の《ニューエイジ・ミュージック》を自発的に名乗った最初のアルバムとされ、同年に発表されたスティーヴン・ハルパーンの「Christening For Listening」 (A Soundtrack for Every Body)（後に『Spectrum Suite』に改題）』（ヤソスはその制作をサポート）と共に本物のニューエイジ・ミュージックの始祖といわれる。

当時アラン・ワッツをして「ニューエイジの音楽の古典を作っている」といわしめたヤソスの音楽は、60年代から受け継がれた精神性を持ち、80年代入ってに商業ジャンル化した殆ど全てのニューエイジ作品群のプロトタイプだ。「できればヘッドホーンで聴いてほしい」と作者が呼び掛けるように、積極的な聴取により意識の変革と覚醒を促すスピリチュアル/メディテーション・ミュージックとしての側面が強く、いわゆるリラクゼーション/ヒーリング・ミュージックとは主旨が異なる。ちなみに彼はアリシア・ベイ・ローレルの旧友であり、初めて買ったレコードはマーティン・デニーのアルバムである。

“ニューエイジ・ミュージック”のこれぞ本流中の本流の必聴盤！



01: Libra Sunrise
02: Formentera Sunset Clouds
03: I Passion You a Leap of Love-Flame *
04: Lueena Coast
05: Rainbow Canyon *
06: Lagoon Night
07: Siren Shallows
08: Aries
09: Crystal Petals
10: Osiris Bull-Man & Elephant Walk
11: Creation
12: Cloud Prayer
13: Angel Play
14: The Bubble Massage
15: Maha-Splendor
* CD only bonus（当時のオリジナル録音）

（2005年8月20日発売）