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Clarke Boland Big band / Hundle With Care & Jimmy Giuffre / Western Suite (国内盤CD)
このアルバムは、62年リリースの“Clarke Boland Big band”のアルバムと58年リリースの“Jimmy Giuffre”のアルバム2作を1枚にしたものです。

本盤は、クラーク=ボラン・ビッグ・バンドの1962年作『Handle With Care』とジミー・ギフレの'58年作『Western Suite』をカップリングしたもの。なかでも前者は、クラブ・ジャズ?モダン・ジャズ?ヨーロピアン・ジャズ・ファンの間で人気の高いマスターピースと言えるだろう。ジョー・ハリスのティンパニーで幕を開ける、サヒブ・シハブの野性味溢れるフルートをフィーチャーしたM-1、コミカルな表情を醸し出すブルージーなM-5の魅力も侮りがたいが、やはりココでの最大の聴きどころはM-6に集約されている。分厚いホーンとパーカッションの饗宴には、ビッグ・バンド・ジャズならではの醍醐味とスリルが凝縮されており、そこに漂うただならぬ緊張感にぼくたちは投げかける言葉すら失ってしまう!

一方、後者は、バディ・リッチ、ハワード・ラムゼイ、ショーティ・ロジャースなどの楽団で活躍したウエスト・コースト・ジャズ界の才人による1枚で、モダン・ジャズ愛好家にとっての大定番アイテム。西海岸特有のカラットした空気感が漂うソフィストケイトされたサウンドスケープに則って、ギター担当のジム・ホールがハーモナイズド・ベースラインを披露しているのが興味深い。

ドラマー、ケニー・クラークとピアニスト、フランシー・ボランを双頭リーダーとするクラーク=ボラン・ビッグ・バンドは、サヒブ・シハブ、ベニー・ベイリー、ビリー・ミッチェル、ロニー・スコット、ジミー・デューカー、カール・ドレヴォ、ファッツ・サディ、エイク・パーソンといった、当時のアメリカ/ヨーロッパ・ジャズ界を代表する名だたるソロイストを擁して、'61年から'73年まで活動を続け、数々の傑作を世に送り出してきた。『Handle With Care』は彼らのキャリアの最初期に位置するアルバムであり、後に発表される『Now Hear Our Meanin'』、『Off Limits』といった金字塔の骨子となるサウンドが早くもココで展開されている!

クープやニコラ・コンテといったトップ・クリエイターに大いなるひらめきを与えているクラーク=ボラン・ビッグ・バンド。彼らが作り出すサウンドの原型を提示しているとも捉えることができるだけに、本作はクラブ世代の旧譜コレクター、DJ、生音好きのニュー・ジャズ・ファンに強くアピールするだろう。さらにモダン・ジャズのフィールドでも高い評価を得ている点を考慮すると、年配の欧州ジャズの収集家も。







■Clarke-Boland Big Band / Handle With Care
01: Long Notes Blue (Here Is Cecco Beppe)
02: Get Out of Town
03: Sonor
04: Speedy Reeds
05: Old Stuff
06: Om Mani Padme Hum
■Jimmy Giuffre / Western Suite
07: Pony Express
08: Apaches
09: Saturday Night Dance
10: Big Pow Wow
11: Topsy
12: Blue Monk

(2005年6月1日発売)
型番 VSCD-9316
販売価格 2,640円(税込)
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